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気象ロジック

気象には「こんなことが観察されると、こんなことが起きる」というパターンがいくつか存在します。例えば、「高気圧の直下では晴れる」や「「気圧の谷では雲が広がりやすい」は比較的よく知られています。

このようなフレームワークは理論的な裏付けのあるものだったり、経験則であったりします。法則というには大袈裟なので、個人的には「気象ロジック」と呼んでいます。

※試験に出題されたものには(出る)マークをつけてあります。

 

低気圧の発達に関するもの

【低気圧の発達と衰弱】(出る)

  • 地上低気圧の中心と上層トラフを結ぶ軸が・・・
    • 上層ほど西に傾く・・・低気圧は発達する
    • 軸が垂直・・・低気圧は最盛期にある
    • 上層ほど東に傾く・・・低気圧は衰弱する

 

【発達する低気圧の条件】(出る)

  • 低気圧の進行方向前面で、暖気移流と上昇流が強まる
  • 低気圧の進行方向後面で、寒気移流と下降流が強まる

 

【低気圧の世代交代】

  • 前線の閉塞点に新たな低気圧が発生し、再発達することがある

 

大気の状態に関するもの

【大気の状態が不安定になる条件】(出る)

  • 上空に寒気が入る
  • 下層に暖湿気が入る

以下は上昇流を強化する。

  • 地上が日射で暖められる
  • 風が山の斜面にぶつかる(地形による強制上昇)

 

高気圧に関するもの

【寒冷高気圧】

  • 下層に冷たい空気がたまると、背の低い(高度3キロ程度)高気圧が形成される
  • 下層は密度が大きく気圧は高いが、上層では密度が小さく気圧が低いため高気圧は検出されない
  • 寒冷低気圧が暖かい領域に流れ出すと、下層から暖められて不安定になることがある

 

【高気圧の後面】

  • 移動性高気圧が日本の東海上に抜けると、日本は高気圧の後面になる
  • 高気圧の後面では暖湿気が流入して、大気の状態が不安定になりやすい

 

鉛直流に関するもの

【天候との関係】

  • 正の鉛直流(下降流)のある領域は晴れに対応しやすい
  • 負の鉛直流(上昇流)のある領域は曇りや雨に対応しやすい

 

【総観規模じょう乱の鉛直p速度を決める3つの効果(上昇流の強化)】

  • 中層(500hPa)での強い正渦度移流
  • 下層(850hPa)での強い暖気移流
  • 降水に伴う凝結の潜熱の放出による加熱効果

 

【鉛直p速度と秒速の対応】

  • 700hPaの鉛直p速度を−0.3倍すると鉛直p速度の秒速(cm/s)が求まる

 

【雲の発生】

  • 上昇流が生じると雲が発達し雨が降りやすい

 

渦度・トラフに関するもの

【渦度移流】

  • 正の渦度移流があるところでは上昇流があり、負の渦度移流があるところでは下降流がある
  • 上昇流や下降流の大きさは、渦度の勾配が大きい所ほど大きい

 

【寒気トラフ】

  • 寒気を伴うトラフの前面では大気の状態が不安定になり、対流雲が発生しやすい

 

【寒気と暖気】

  • トラフの後面では寒気が南下し、前面では暖気が北上する

 

【トラフの特徴】 

※下記は一般的な特徴で、これに合致しない事例もあります。

  • トラフは強風軸上に位置する
  • トラフの前面は加速場(発散場)になっている
  • トラフの前面と後面を比較すると、次のような特徴がある

    表1 トラフの前面と後面の比較

 

その他

【フェーン現象】(出る)

  • 湿った空気塊が山脈を越えて湿気を落とすと、山脈の風下側では断熱圧縮で昇温し乾燥した風が吹く

 

【強風軸】(出る)

  • 500hPaで風速の水平シアがある場合、
    • 渦度0線は最も風の強い領域(強風軸)に対応する
    • 強風軸の北側は正渦度域、南側は負渦度域

 

最後に

気象ロジックは典型的なパターンを表現した公式のようなものですが、さまざまな気象要素の絡み合いによりこの通りにならないこともあります。

今回は思いついたものをまとめましたが、今後は随時増やしていきたいと思います。

 

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