気象予報士試験の合格率は概ね4〜6%の間に収まっています。裏返して言えばこの範囲の合格率を目指して、採点基準や合格ラインが決められていると考えられます。
例えば、第64回の実技試験の合格ラインは、実技1と実技2の総得点が満点の63%でした。したがって、63%に1〜2点満たない層に受験者が大勢いると推測されます。
この1点に泣かないためには、次が大切です。
- 頻出の問題は必ず得点する(8割以上の点数を狙いましょう)
- 時間不足を招くことなく、すべての問題に解答を記入する
気象予報士試験は試験である以上、合格するためのコツがあります。
今回は、そのためのテクニックをお教えしましょう。
頻出の問題は必ず得点する
テクニック① 頻出の問題は必ず得点する
予報士試験の出題を分析すると、一定の周期で流行り廃りがあります。
最近では、状態曲線、地形性降水、前線解析、シアーライン解析、気象要素の時系列図は毎回のように出題されています(2025年12月現在)。
このような問題は集中的に学習して、確実に得点できるように準備しておきましょう。
テクニック② 見たことのない図が出題されたら、最後に回す
実技試験は大問が3問ないしは4問で構成されることがほとんどです。大問3問で1問をまるまる落としたとしても、単純平均でまだ66%が残っています。これを全部正解できれば合格です。実際には大問1問がまったく解答できないということはなく、部分点は必ず狙うことができます。
例えば、第64回実技2の図5を見て、「大気潮汐ってなんだ??」となる人が多いでしょう。この図は問2で使うことになっているので、迷わず問2は最後に回しましょう。見たことのない図を解読しているとあっという間に時間が経過していき、心の動揺も大きくなります。
第64回実技2は大問4問構成なので、残る75%相当を必ず得点するという思いで解答することです。最後に残った時間で問2を手掛けましょう。
大問同士は基本的に独立していて、前の大問が解けなかったから次の大問が解けないということは稀です。
見たことのない図は、他の受験者もみな同じで大きな差はつきません。このような時ほど、合格の鍵は過去にも出題されている問題を確実に得点につなげることです。
時間不足を招くことなく、全問に解答を記入する
1点でも多く得点するためには、解答用紙に空白を残さないことです。問題を解く時間がなくなったら、なんでも良いから解答欄を埋めることです。
そのためには時間不足を招かないこと、そして残された1〜2分でも得点するためのコツを覚えておきましょう。
テクニック③ 試験開始とともに解答用紙に目を通す
「試験開始!」の合図とともに、まずすべての問題にザッと目を通す人が多いと思います。問題数はいくつあるのか、あるいはどの問題から手をつけようかと対策を練るのでしょう。
これも悪くないのですが、もっと効率的な方法があります。それが、まず解答用紙に目を通すというものです。解答用紙にはたくさんのヒントが詰まっています。
例えば、第63回実技1の解答用紙を見てみましょう。30秒で次のことが分かります。
- 大問は5問構成
- 問1、2、5に記述式がある、分量は毎回並みか
- 問2に前線解析、問4に等圧線解析がある
- 問2、5に計算問題がある
- 問3は状態曲線の読み取りか
これだけわかれば時間配分や後回しにする問題などの戦略が立てやすくなります。これを問題文から判断するには多くの時間を要します。
テクニック④ 記述式問題では解答用紙を先に見る
解答用紙の効用はもう一つあります。それは、記述式の問題文が長文の悪文で、何を解答するのか分かりにくい時です。
次の例を見てみましょう。
「12時と15時の浜田における、風向と地形および等温線との関係、および下関と比較した温度移流の大きさの状況を、それぞれ40字、45字程度で述べよ。」(58-2-4(2)③)
「それぞれ述べよ」とあるので解答文を2つ作ることは分かりますが、聞かれている対象が分かりづらいです。
このような時は解答用紙を見ます。
このように、解答用紙を見れば、12時と15時の状況を解答すれば良いことが一目瞭然です。
テクニック⑤ 最後の1分でも解答できる問題がある
残された時間がわずかになった場合、それでも解答できる問題があります。それが前線解析と、警報・注意報の問題です。
もし、前線解析問題を残ってしまったら、気圧の谷を通して寒冷前線の記号をつけて記入します。最近の問題では明瞭な気圧の谷を通す問題は必ずしも多くありませんが、部分点狙いで記入しましょう。
また、最後の問題の本当の最後の小問に、「発表されている可能性の高い注意報を3つ答えよ。」のような出題があった場合は、必ず解答しましょう。
例えば、
- 低気圧の気圧が低い(980hPa以下)で等圧線が混み合っている
・・・高潮注意報、波浪注意報、強風注意報 - 雪の可能性が示唆されている
・・・大雪注意報、着雪注意報、なだれ注意報
を書くだけで得点につながります。
最後まであきらめずに!ただし、試験終了の合図とともに筆をおかないとペナルティを喰らいますので、そこはご注意ください。
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前回の試験で合格した者です。
おっしゃるように、答案用紙を全部埋めるというのはかなり大事なことだと思います。
そのためにはとにかく素早く解く必要があるんですが、一番時間を短縮できる方法は
「記述の典型問題に時間をかけない」ことだと信じて、それを実践していました。
問題と模範解答をパターンで覚えてしまうようにしました。
隣の人は試験後、消しゴムのカスが大量に出ていましたが、
たぶんあれだと書き直しすぎて時間が足りてないだろうな、と思ったのを覚えています。
また、「分からない問題を飛ばしてしまうと解答欄を間違えやすい」ため
(実際、実技 1 で間違えて書き直した)、
実技 2 ではとにかく前から埋めるようにしました。
実技はとにかく時間管理が大変です。
ここをどうクリアするかに懸かっていると言っていいと思います。
こんにちは。
本番でポカミスは避けたいですね。
ご指摘のような解答欄を間違えたり、名前や受験番号の書き忘れ、問題の指定事項の読み落とし、単位の間違えなど。
自宅で解答用紙を使って練習するときにも名前を書くところから始めて、途中で再確認するルーティンを作っておくと良いと思います。
合格、おめでとうございます!