今回から具体的な問題を使って等値線解析を練習していきます。問題を解くだけでなく、その解析の意味するところも考えたいと思います。
解析手法
第1回で学んだ手法は大切なので、ここでルールとして再度紹介しておきます。
最初にプロット図の全体を俯瞰する
ルール②
指定された値より大きな数値の領域と小さな値の領域を色分けする
ルール③
ある等値線をはさんで、その両側の数値がともに大きかったり小さかったりすることはない
詳しくは第1回の解説を参照してください。
まずは基本的な問題で確認をしておきましょう。
第59回実技1問4
問題は「図を使って12℃線を記入せよ」という内容です。詳しくは各自で過去問題をご覧ください。

では、ここから先の3つのルールを適用しながら進めていきましょう。
ルール① 全体を俯瞰する
温度の高い領域と低い領域をざっと見てみましょう。この時点で高温と低温の境界はわかりませんが、南風が入っている領域を相対的な高温域としてみます。

ここでは説明の都合上で色塗りをしていますが、本番では必要ありません。
沿岸部は海から南風が入り相対的に気温が高いのに対して、内陸側は相対的に気温が低いのが分かります。これはよくあるパターンですので、覚えておきましょう。
ルール② 指定された値より大きい領域と小さい領域を明示する
等温線が2℃ごとに記入されています。12℃線を解析するので、10℃線を青色、14℃線を赤色でなぞります。

解答枠の中には10℃線と14℃線が1本ずつあるだけなので、12℃線はこの2本の等温線に挟まれることになります。
ルール③ 等値線を挟んだ両側がともに大きい、あるいは小さいことはない

解答の枠内はルール③を適用するまでもなく解析できました。図4の左下の方で14℃線が南に向かっていますが、それに相対して14℃の領域があるので、12℃線は10℃線に沿って東経36℃の方に向かいます。
第62回実技1問3
問題は「図を使って12℃線を記入せよ」という内容です。「12℃の等温線は1本のみで、解答図の枠線までのびている」と指定されています。
詳しくは各自で過去問題をご覧ください。

この図は四国から紀伊半島、そして愛知県の渥美半島付近までを示しています。南側は太平洋に面しているというところが大事です。
では、ここから先の3つのルールを適用しながら進めていきましょう。
ルール① 全体を俯瞰する

沿岸沿いは相対的に気温が高く、内陸側は相対的に気温が低いことがわかります。ここでは説明の都合上で色塗りをしていますが、本番では必要ありません。
このプロット図の時刻には四国付近に低気圧が予想されています。そのため海側から暖かい南風が入ってきて気温が高くなっていると思われます。
ルール② 指定された値より大きい領域と小さい領域を明示する
等温線が2℃ごとに記入されています。12℃線を解析するので、10℃線を青色、14℃線を赤色でなぞります。

これで分布の特徴がだいぶはっきりしたのではないでしょうか。
ルール③ 等値線を挟んだ両側がともに大きい、あるいは小さいことはない
このルールを適用すると、12℃線は青色と赤色の間にしか引くことができないことがわかります。赤と赤の間や青と青の間を通すことはできません。
これにより、12℃線は自動的に決まってしまいます。

青色と赤色の間を記入された気温値に注意しながら解析します。慌てて線を引っ張ると、色をつけた「12.4」「11.6」「11.9」「10.5」「11.3」「10.8」を見落としがちです!
第61回実技1問4
問題は「図を使って1℃線を記入せよ」という内容です。「1℃の等温線は1本のみで、解答図の枠線までのびる」と指定されています。
すでに、図には等温線が2℃間隔で描かれています。詳しくは各自で過去問題をご覧ください。

今回はルール②から始めます。
ルール② 指定された値より大きい領域と小さい領域を明示する
0℃線を青色、2℃線を赤色でなぞります。

青色の0℃線や赤色の2℃線が混在していて、これまでの2問と比べると複雑で難しそうです。
ルール③ 等値線を挟んだ両側がともに大きい、あるいは小さいことはない
でも、ご安心ください。ルール③を使うことで、1℃線を一意に解析することができます。ここでは問題で指定された枠よりも広い範囲で解析してみます。
まずどこから1℃線を始めるかです。ルール③によると青線と青線の間や赤線と赤線の間に解析することはできません。したがって図11において①あるいは③から始めることはできません。

②からスタートして、ルール③に従い青線と赤線の間を通していくと、次の図12になります。

途中、1℃線を狭いところに引いたり、見落としそうなところに観測値があったりしますので、焦ることなく原則に忠実に解析します。
最後に
今回は3つのルールに従うことで。迷うことなく等温線を解析できることを確認できたと思います。
次回は、今回解析した結果がどのような意味を持つのか考えたいと思います。
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